111、アラビア文字(5)

文字数 1,063文字

アラビア文字についての続きです。作品集には下の画像から入ってください。
今日はアラビア文字のハー(h)とハー(kh)を見ていこう。どちらも日本語では同じハーだが、ローマ字では少し違っている。そしてどちらもフェニキア文字とヘブライ文字ではヘト(柵)に対応している。
柵というのは動物を囲っているアレのことか?
もちろんそうです。
雄牛やラクダのような大きな動物を囲っているのだから、当然柵も大きくて頑丈になる。だから最初の方に出てくるのか。
まあ、そうですね。
師匠!フェニキア文字のヘトには完全包囲の場所が2つもある。
雄牛のように大きくて獰猛な動物を入れるためには大きくて頑丈なヘト(柵)が必要になる。だから完全包囲も必要になってくる。
完全包囲の話はそれぐらいにして、アラビア文字のジーム、ハー(h)、ハー(kh)の独立形の文字に注目して欲しい。
どれもみな日本語の「て」に似ているけど、点のあるなしや位置が違っています。
アラビア文字のハー(h)には司令官がいない!
別に点のついてない文字なんていくらでもありますよ。
アラビア文字のハー(h)の兵士たちは司令官がいないまま出陣を命じられた。彼らは連結形でどのような形をとったらいいかわからなくなった。そこで独立形でよく似たジームの文字を真似することにした。語頭。語中、語尾とどこにいても先に行ったジームを真似することで司令官がいないという最大の危機を脱出することができた。
なるほど、たとえ司令官がいなくてもよく似た形を真似することで危機を乗り越えられるのか。
すべての戦いに優れた司令官がついてくれるとは限らない。だから兵士は常に自分たちがどの文字に似ているかを考え、行動しなければならない。
アラビア文字ハー(kh)は、上の方に点がついています。
アラビア文字ハー(kh)には司令官が戻ってきた。しかもジームの文字と区別するために、司令官は別の位置に立っている。しかも・・・おお!連結形で兵士が無理な陣形になっている時、司令官もまた兵士を励まそうと斜め上の位置に立っている。
その場所が点を入れて他の字と区別するのに都合がいいからだと思います。
連結形の美しさ、司令官の位置、アラビア文字は本当に兵士の訓練が行き届いている。
連結形で読みにくい部分があるのは作者の字が下手だから仕方がないだろう。
アラビア文字は連結形になっても点の位置や曲がる場所で文字の特徴を出し、他の文字と区別をしていますね。
そう、特に連結形の語頭や語中では敵に見つからないように形を変えながらも特徴を残している。本当に素晴らしい。
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