195、ポエニ戦争(75)

文字数 919文字

第二次ベネヴェントゥムの戦いについての続きです。作品集は下の画像から入って下さい。
ローマ軍はカプア近郊の土地の種蒔を阻止していたため、カプアの食料は減り始めていた。このため、カプアはハンニバルに連絡し、ローマ軍が到着して付近の土地・道路を占領する前に食料を運び込むように依頼した。ハンニバルはブルティウムに滞在していたハンノに対し、軍を率いてカンパニアに向い、カプアに食料を供給するように命令した。
つまり食料を確保するための戦いというわけか。
ハンノはローマ軍を避けるために、ローマの同盟都市であるベネヴェントゥムから4.5キロメートル離れた場所に野営地を設置した。そこから近郊のカルタゴ同盟都市に依頼し、兵士に護衛させて夏の間に食料を野営地に集積した。その後、カプアに対して荷車を集めて食料を受け取りに来るように連絡した。しかしカプアは事前の準備がなく、400台の荷車と数頭の馬を集めることができたのみであったため、ハンノに叱責された。
食料を確保することは重要です。
この事を知ったベネヴェントゥム市民は、ボヴィアヌム(現在のボヤーノ)近くに野営していた執政官に直ちに通報した。これに応えて、フラックスはカンパニアに向い、翌日の夜にはベネヴェントゥムに入城した。そこでハンノが軍の一部を率いて、荷車2,000台に食料を積んでカプアに向ったことを知った。カルタゴ軍野営地はいくらかの農民や奴隷が残っているだけで武装した兵士はほとんどおらず、混乱状態にあった。
この時代の戦いは食料を確保することと敵の動きを知ることが重要になってきますね。
この情報を得たフラックスは、翌日の夜にカルタゴ軍野営地を攻撃するように命令した。明け方の3時から6時の間にベネヴェントゥムを出発し、夜明け前にカルタゴ軍野営地に到着した。カルタゴ軍は奇襲を受けた形となったため、もし野営地が平地に設営されていたら最初の攻撃で占領されていたであろう。しかし、野営地は高地に設営されており、攻撃のためには困難な坂を登る必要があった。夜明けには激戦となった。カルタゴ軍は良く防御し、優勢に戦闘を進め、登ってくるローマ軍を撃退した。
野営地をどこに設置するかが重要になってくるわけか。
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