56、ヘブライ文字の特徴(3)

文字数 1,194文字

今日は違った文字でフェニキア文字とヘブライ文字を比べてみることにしよう。
作品集には下の画像から入ってください。
ワウからヨドまでのフェニキア文字、そしてフェニキア文字にはないがヘブライ文字のハフという字を並べて書いてある。
今回もヘブライ文字は『ヘブライ語入門』という本にある線文字を見ながら書きました。
今回の字は違いがはっきりわかるから、余のように大雑把な人間でも違いはすぐに見つけられる。
ペドロ2世、間違い探しではないよ。
いいではないか。フアン1世ばかりでなくたまには余にも発言させてくれ。この中でフェニキア文字とヘブライ文字が大きく違っているのはテト(車輪)である。
それは私にもすぐわかりました。
フェニキア文字でのテト(車輪)わかりやすい。だがヘブライ文字のテト(車輪)はどうなっている?いくらヘブライ人が完全包囲を嫌い、丸や三角といった図形を嫌っているからといって、このテト(車輪)はないだろう。これでは全くテト(車輪)としては使い物にならない。
確かにそうですね。でもこのテト(車輪)という文字は、少しでもフェニキア文字のテト(車輪)に近づけようとする努力の跡を感じます。
何をどう努力した?車輪が四角になっていたらもはや車輪として役に立たないだろう。
ヘブライ文字の大原則は棒のような線と閉じていない四角形です。丸や三角を使うことは許されません。それでも車輪の特徴を出すために最初に内側にちょっとだけ折り曲げ、それから3辺を囲った四角を書きます。ヘブライ文字の大原則を破らず、それでもちょっとだけフェニキア文字の特徴と車輪らしさを残している、見事です。
フアン1世のこじつけは見事だが、余はこんな角ばった車輪は車輪として使いたくない。
本物の車輪の話ではなく、これはあくまでも文字の話です。
テト(車輪)という文字はフェニキア文字とヘブライ文字で大きく違っているが、他の文字を見比べて何か感じることはあるかな。
ヘブライ文字の方が兵士を並ばせやすい。
思いがけない意見が出て来た。それはどういう意味なのだ?
広い平原で、自分は小高い丘の上に立ってそれぞれの文字の形に歩兵を並ばせるならば、フェニキア文字よりもヘブライ文字の方が簡単だということだ。ヘブライ文字は基本が四角でまっすぐの線で、曲がる時も直角だから兵士に命令しやすい。だがフェニキア文字は曲がり方も複雑で、兵士をその文字の形に並べるのは難しい。
すごい、ペドロ2世!広い平原で兵士を文字の形に並べるなんてペドロ2世にしか思いつかない。
そういう大きな発想は私達には無理です。
広い草原で兵士を文字の形に並べるとは全く考えていなかった。
それにヘブライ文字の方が少ない人数の兵士できっちり文字の形に並ばせられる。
確かにフェニキア文字に比べてヘブライ文字は画数が少ないです。
フェニキア文字とヘブライ文字の違いについて、思いがけない意見が出てきました。
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