57、ヘブライ文字の特徴(4)

文字数 1,375文字

前回はヘブライ文字の特徴についてペドロ2世から非常に斬新な意見が出ていた。
作者の私もびっくりした意見です。作品集には下の画像から入ってください。
ヘブライ文字の部分は『ヘブライ語入門』という本の線文字を見ながら書きました。
皆が感動した余の斬新な意見を、ここでもう1度話すことにしよう。フェニキア文字に比べてヘブライ文字は兵士を並ばせやすい。広い平原で余は小高い丘の上に立って兵士を文字の形に並ばせようとした場合、フェニキア文字は画数が多く斜めになっていたりして並ばせにくい。それに比べてヘブライ文字は基本直線か四角形で直角に曲がっているから、兵士を並ばせるのには都合がいい。
最初聞いた時、ペドロ2世の意見はすごいと思いました。でもよく考えれば、ヘブライ文字の特徴は別に兵士を並ばせようとしなくても、文字として十分利点があると思います。
なに!フアン1世は余の意見にケチをつけるつもりか?
いえ、別にペドロ2世の意見にケチをつける気はありませんが、ヘブライ文字の特徴は他にも利点があるということです。ヘブライ文字は基本が直線か四角形なので、文字の大きさをそろえ、長い文章を書くのに適しているのです。本などで行数が多くなるほど文字の大きさがそろっていて同じような形が続いた方が読みやすくなるのです。
そういうものなのか?
兵士の並べやすさだけでなく、文字の読みやすさとしてもヘブライ文字は優れているのです。
今、僕達はスペイン語でもラテン語でもアルファベットを使っているから、フェニキア文字もヘブライ文字読みにくいです。でも慣れて長い文章を読むならば、やっぱりヘブライ文字の方が読みやすくなると思います。
フェニキア文字もヘブライ文字も読めるようになるためには、まずはそれぞれの文字の形をしっかり覚える必要がある。
まずワウ(鉤)という文字を見てみよう。
ワウ(鉤)はフェニキア文字でもヘブライ文字でも元の形が想像しやすいです。
ヘブライ文字のワウ(鉤)の方がより単純で兵士を並べやすい。
ザイン(武器)という文字はどうかな?
ザイン(武器)はヘブライ文字の方がわかりやすいです。槍の形に見えます。
ヘト(柵)の文字は?
フェニキア文字のヘト(柵)の方が二段になっているから動物が逃げにくいです。ヘブライ文字のヘト(柵)は小さな動物ならくぐって逃げてしまいそうです。
ヘブライ文字のヘト(柵)は下がなくて左上が少し出ている、こういう細かい部分がヘブライ文字は重要になってくると思います。
その通り。ヘブライ文字は形が似ているだけに細かな違いが大切になってくる。
そして前回も話題になっていたが、テト(車輪)についてはどう思う?
フェニキア文字のテトは車輪らしいが、ヘブライ文字の形では車輪としては使い物にならない。
でもヘブライ文字のテトは四角を使って車輪を表現しようとする努力が感じられます。
ヨド(手)についてはどう思う?
ヨド(手)はフェニキア文字でもよくわからない形をしているが、ヘブライ文字は小さくなってよくわからん。
本当だ。ヘブライ文字のヨド(手)はかなり小さい。
それからフェニキア文字にはないが、ヘブライ文字にはハフという字がある。この文字はペドロ2世の表現では左側が包囲されていない。フェニキア文字と比べながらヘブライ文字を12文字紹介したので、何度も書いてしっかり覚えて欲しい。
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