41、ポエニ戦争(18)

文字数 1,443文字

エブロ川河口の海戦について続きを話そう。
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紀元前218年冬のキッサの戦いでハンノに勝利して以来、グナエウス・スキピオはエブロ川以北のイベリア半島でローマの地歩を固め、タラッコ(現在のタラゴナ)においた根拠地からエブロ川以南のカルタゴ拠点に襲撃を繰り返していた。
ローマ軍のグナエウス・スキピオはキッサの戦いの時だけでなく、その後も地道に攻撃していたようです。
グナエウス・スキピオがローマ本国からの増援を受けていなかったのに対し、ハスドルバル・バルカはイベリアで兵の招集を行い、軍の規模は拡大していた。紀元前218年にハンニバルがイベリア半島を出発した時とき、イベリアに残ったカルタゴ海軍は五段櫂船32隻と三段櫂船5隻を有していた。紀元前218年冬、ハスドルバルは新たに10隻の五段櫂船を建造し、乗組員の訓練を行っていた。
ポエニ戦争ではハンニバルが有名だが、弟のハスドルバルも頑張っているではないか。
余も兄上が2人いる3人兄弟だが、ペドロ兄上がアラゴン王、アルフォンソ兄上が軍隊の指揮官、余はキリスト教の聖職者と役割ははっきり決まっていた。だがハンニバルの兄弟はそれぞれが軍隊を指揮できるように育てられたようだ。
紀元前217年春、エブロ川以北のローマ支配地域に対して、陸海合同遠征軍を組織した。ハスドルバルは陸軍を指揮したが、その兵力は詳しく分かっておらず、副官のヒミルコに海軍の指揮権が与えられた。遠征軍は沿岸沿いに進み、夜間には艦船は陸軍の側に停泊した。
この時は海軍と陸軍が一緒に行動していたのですね。
グナエウス・スキピオは、カルタゴ軍の兵力が自分を上回っていることを恐れ、海戦によって決着をつけることにした。イベリア侵攻時のローマ海軍は60隻の五段櫂船を有していたが、ローマに25隻を送り返したため(カルタゴ軍の襲撃により多くの乗組員を損失しており、また守備兵にも転用したため、乗組員不足が生じていた)、現有数は35隻に減少していた。しかしギリシャ人同盟都市のマッシリア(現在のマルセイユ)が20隻をローマ軍に提供した。
20隻提供されたというのは大きいです。
エブロ川に到着すると、カルタゴ海軍はその河口に停泊した。艦隊は十分な食料の運搬能力を持たなかったため、乗組員は食料収集のため上陸した。ハスドルバルはローマ陸軍の動きを探るための偵察隊を出していたが、ヒミルコはローマ海軍偵察のための偵察艦は出していなかった。
敵の動きを知るためにも偵察を出すことが重要になってくるのですね。
マッシリアの船2隻が停泊しているカルタゴ艦隊に近づき、気づかれずに離脱してグナエウス・スキピオにカルタゴ艦隊の到着を知らせた。ローマ艦隊はタラッコを出帆しており、グナエウス・スキピオが警報を受け取ったときには、カルタゴ艦隊の北方10マイルに位置していた。グナエウス・スキピオはより抜きの軍団兵を乗せ、カルタゴ艦隊攻撃のために出撃した。
私は戦争経験がなく、海戦など想像もできませんが、この場合カルタゴ艦隊が危険というのはよくわかります。乗組員の多くが食料を求めて上陸してしまい、そのことをマッシリアを通じてローマに知られてしまった、絶体絶命の危機です。
まったくカルタゴは何をやっている!こんなことをしたら危険というのがわからないのか!
カルタゴはハンニバルの軍隊は無敵なのに、イベリア半島ではいろいろミスを犯していますね。
この戦いがどうなったか、続きはまた次回話そう。
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