221、ウガリト文字の学習(23)

文字数 1,062文字

ウガリト文字の学習についての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
今日はウガリト文字の27番について見ていこう。27番の文字はフェニキア文字、ヘブライ文字の「レシュ」(頭)に対応している。
余は以前フェニキア文字について学んだ時、「クフ」(針穴)の次になぜ「レシュ」(頭)が来るのか、ペドロ2世の説明を聞いて感激した。
あの時もペドロ2世は凄いこじ付けをしていましたね。
フェニキア文字は大きな物から小さな物へと順番に文字が並んでいる。だが、途中で「クフ」(針穴)を使ってしまったらもう後がない。「クフ」(針穴)より小さな物などこの世に存在しないからだ。そこでフェニキア人は頭を使って考えた。そうだ!「クフ」(針穴)の次に来る文字は「レシュ」(頭)である。「レシュ」(頭)を使えばどんな小さな物でも想像することができる。
この話を聞いて余はペドロ2世の弟子となり、生涯ペドロ2世について行く決意を固めた。
ヴェンツェル、私達はもう人間ではなくて亡霊ですよ。
亡霊としての長い生涯が終わる時までペドロ2世について行きたい。
話をウガリト文字に戻そう。
ウガリト文字の27番は三角がたくさんあってゴチャゴチャしていて好きではない。
三角がいっぱいあってゴチャゴチャしているといっても、三角の数は5つだけで全部右を向いている。特別複雑ではありません。
いや、複雑である。フェニキア文字の「レシュ」(頭)は三角は1つだけだし、ヘブライ文字はもっと簡単になっている。ウガリト文字の27番は1度見ただけでは覚えられない。
それはヴェンツェルが頭が悪いからですよ。頭のいい人間ならこれくらいの三角の数と並び方は見てすぐに覚えられます。
つまりウガリト文字の27番はそれを見て数と向きを覚えられるかどうかで、頭のいい人間とそうでない人間の区別をしているわけか。
ウガリト文字の27番はシンプルな三角形の組み合わせでありながら、パッと見た時にとても複雑に見えます。紀元前のこの時代、まだ解剖は行われていませんが、それでも人間の頭の中、つまり脳はとても複雑な作りでできていることはわかっていて、その複雑さを表現するためにもウガリト文字の27番はこのような形になったのではないでしょうか?
だがどうしてフェニキア文字の「レシュ」は三角が1つになったのだ?
ウガリト文字のような楔形文字は粘土板に茎を押し付けているが、それ以外の文字は手で書いている。三角をたくさん書くのは面倒だから1個だけになった。以上。
ペドロ2世の言う事は正しいのか正しくないのかよくわからないです。
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