130、ポエニ戦争(61)

文字数 1,318文字

第一次タレントゥム攻城戦についての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
ローマ軍の兵力は数百、あるいは数千程度で街の最も西方にある要塞化されたアクロポリスに残っていた。後にメタポントゥムからの援軍が加わった。
ローマ軍の兵力はあんまり多くはないですね。
ハンニバルは手持ちの兵力から10,000を抽出した、最精鋭の歩兵と騎兵(ポリュビウスによると少なくとも2,000)を攻略に用いた。ハンニバルの軍は、アクロポリスの反対側にある東側から近づいた。
カルタゴ軍の方がかなり多いです。
ハンニバルとタレントゥムの親カルタゴ派の間の約束では、カルタゴ軍が街の東側のポルテ・トラメンディニに近づいた際に、カルタゴ軍はアポローンの墓所から灯りで連絡することとなっており、城内のトレギスコからの灯りによる応答を待って、侵攻を開始することとなっていた。同時にニコーネとトレギスコは灯りを見たらすぐに門に向かい、塔を守備している衛兵がカルタゴ軍を視認する前に殺す計画であった。この企みは完全に成功し、城門は開け放たれ、ハンニバルは歩兵とともに入城し、騎兵は必要があるまで外部で待機することとなった。
作戦が見事に成功したのですね。
激しい戦いは何もなく入城してしまったのか。面白くない。
激しく戦えばいいというものではありません。犠牲が少なくて入城できればその方がずっといいです。
ハンニバルの入城はスムーズに行われ、この作戦の中での最重要な部分が完全に成功した。続いてバッサ街を通ってアゴラに向かった。約2,000の兵士は、ローマ軍の外部からの反撃に備えて城外に残った。ハンニバルは他の経路も確保したかったため、フィレメノに対して1,000人のリビュア兵とともに最寄りの門に向かうように命じた。フィレメノが城門の外から笛を吹くと、守備兵は城門を開けて出撃した。彼らと合流すると直ちに衛兵を殺し、城外に潜んでいたリュビア兵を引き入れた。彼らもまたアゴラへ向かって進んだ。
ハンニバルはよく考えて部下にも命令を出しています。
アゴラで合流した後、ハンニバルはガリア兵2,000を3つに分け、タレントゥム市民に案内させて市内へ向かわせた。ガリア兵は主要道路を占拠し、ローマ人を殺し、タレントゥム市民は殺害に巻き込まれないよう静かにしておくように命じた。タレントゥム市民がカルタゴ軍の侵入に気付いた時、かつてない混乱が生じあちこちで騒ぎが起こった。ローマの長官は家族と共に港に通じる門(西門)に逃れた。そこで家族と別れ、守備隊の多くが残っている塔に戻った。フィレメノの部隊はローマ軍からトランペットを奪い、それを吹き鳴らした。ローマ軍はそれが何を意味するものか分からず、一部は持ち場に留まったが、一部はそれにおびき出されてカルタゴ軍に捕らえられ、殺された。一方、タレントゥム市民は当初ローマ軍の演習かと思っていたが、ローマ軍の死体を見て、ハンニバルが城内に入ったことを知った。しかし、大規模な騒乱は発生せず、市民に対する暴力や略奪も起きなかった。
このような攻城戦では市民も犠牲になることが多いけど、ハンニバルはローマ軍だけを確実に殺す方法を考えている、それがすごいです。
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