63、ポエニ戦争(33)

文字数 1,178文字

ゲロニウムの戦いについての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
ハンニバルの冬営地であるゲロニウムの安全は確保されており、またローマ軍に対する大規模な作戦も計画されていなかった。ローマ軍の兵力は依然としてカルタゴ軍に優越しており、ハンニバルは決定的な戦術的優位性を見出すまで、大規模作戦を望まなかった。カルタゴ本国からの補給が期待できず、敵地に滞陣しているハンニバルにとって、兵の消耗は許されなかった。
ハンニバルは大胆なだけでなく慎重さも持ち合わせていたということですね。ペドロ2世とはそこが大きく違います。
しかしローマ軍が2分割されたとの情報を受け、ハンニバルは戦略を再考し、ローマ軍を会戦によって撃滅することを考慮した。ローマ軍は分かれて野営しており、援軍が到着するまでの間、カルタゴ軍は優位な戦闘を行うことができる。紀元前217年の夏の間、ファビウスはカルタゴ軍の挑発に乗らなかったことから、ハンニバルはミヌキウスの方が対処容易と結論した。したがって、ファビウスが行動する前にミヌキウスを敗北させる方法を考える必要があった。
ほらやっぱりミヌキウスは狙われています。
そんなことはない。ここで頑張ってミヌキウスが勝てばいいのだ。
ハンニバルの次なる課題は、ミヌキウスのローマ軍を罠にかけて撃滅する計画を立案することであった。慎重な検討の後、ミヌキウスの攻撃的な性格を利用し、戦闘に適切な地形を選んだ計画を立案した。前回と同じような勝利が得られるとミヌキウスが考えるように、慎重にカルタゴ軍を起動させ、実際にはトレビアの戦いと同じような罠を仕掛けるというものであった。前回のハンニバルの敗戦は、このような状況を作り出すための故意のものであったとの説もあるが、この説はやや突飛に過ぎると思われる。
本当にハンニバルはいろいろな作戦を考えていますね。
カルタゴ軍とローマ軍の野営地の間はおおむね平坦ではあるが、樹木も無い不毛の土地で中間に低い尾根があり、兵を隠すに十分なくぼ地があちこちにあった。ハンニバルは歩兵5,000と騎兵500を選び、200ー300人を1群として戦闘前夜にくぼ地に身を隠すように命じた。カルタゴ軍はよく訓練されており、この混乱を起こしかねない任務を完璧に実行した。
夜明け前の暗い時間にこれだけの準備をして敵に気づかれないようにしていたのですよね。本当にハンニバルの作戦は完璧で、また兵をよく訓練していたと思います。私にはとてもできません。
夜明になると、カルタゴ軍軽歩兵がローマ軍から視認できる丘の上に現れた。前回とは異なり、ハンニバルはローマ軍の行動に対する全ての準備を整えていた。
これでローマ軍が丘の上に向かったら、完全にハンニバルの罠にはまったことになりますよね。
ミヌキウスはハンニバルの罠にかかり、ゲロニウムの戦いが始まります。
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