115、アルキメデス(3)

文字数 1,342文字

アルキメデスについての続きです。作品集には下の画像から入ってください。
前回問題になりアルキメデスの墓標にもなった球と円筒の体積についてですが、球の体積の公式は中学生で習うけど、その証明は高校の数学微分積分を使わなければできないということがわかりました。高校の数学が全く理解できなかった私には球の体積について詳しく説明するのは無理です。
それではアルキメデスの別の発見について簡単に説明していこう。最もよく知られたアルキメデスのエピソードは「アルキメデスの原理」を思いついた経緯である。ヒエロン2世は金細工職人に金塊を渡して、神殿に奉納するための誓いの王冠を作らせることにした。しかし王冠が納品された後、ヒエロン王は金細工師が金を盗み、その重量分の銀を混ぜてごまかしたのではないかと疑い出した。
ヒエロン2世は疑い深い王だ。
もし金細工師が金を盗み、金より軽い銀で混ぜ物をしていれば、王冠の重さは同じでも、体積はもとの金地金より大きい。しかし体積を再確認するには王冠を一旦溶かし、体積を計算できる単純な立方体にしなくてはならなかった。困った王はアルキメデスを呼んで、王冠を壊さずに体積を測る方法を訊いた。アルキメデスもすぐには答えられず、いったん家に帰って考えることにした。
これは難しい問題です。
何日か悩んでいたアルキメデスはある日、風呂に入ることにした。浴槽に入ると水面が高くなり、水が縁からあふれ出した。これを見たアルキメデスは、王冠を水槽に沈めれば、同じ体積分だけ水面が上昇することに気が付いた。王冠の体積と等しい、増えた水の体積を測れば、つまり王冠の体積を測ることができる。ここに気が付いたアルキメデスは、服を着るのを忘れて表にとびだして「ヘウレーカ、ヘウレーカ!(わかった、わかったぞ!)」と叫びながら、裸のままで通りをかけだした。確認作業の結果、王冠に銀が混ざっていることが確かめられ、不正がばれた金細工師は、死刑にされた。
この話は僕も聞いたことがあります。
この黄金の冠の話は、伝わっているアルキメデスの著作には見られず、アルキメデスが没してから約200年後、ウィトルウィルスが著した文献『デ・アーキテクチュラ』に記述されているエピソードである。さらに、比重が大きい金の体積をこの方法で調べようとしても、水位変動が小さいため測定誤差を無視できないという疑問も提示されている。
え、そうなのですか?
実際には、アルキメデスは自身が論述『浮体の原理』で主張した、今日アルキメデスの原理と呼ばれる流体静力学上の原理を用いて解決したのではと考えられる。この原理は、物質を流体に浸した際、それは押しのける流体の重量と等しい浮力を得ることを主張する。この事実を利用し、天秤の一端に吊るした冠と釣り合う質量の金をもう一端に吊るし、冠と金を水中に浸ける。もし冠に混ぜ物があって比重が低いと体積は大きくなり、押しのける水の量が多くなるため冠は金よりも浮力が大きくなるので、空中で釣り合いのとれていた天秤は冠側を上に傾くことになる。ガリレオ・ガリレイもアルキメデスはこの浮力を用いる方法を考え付いていたと推測している。
風呂の水があふれるというのはわかるが、浮力とか比重というのは余にはさっぱりわからない。
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