94、ポエニ戦争(46)
文字数 813文字
ポエニ戦争については前回デルトサの戦いについて話したので、今日は第二次ノラの戦いについて話そう。
前年の失敗にもかかわらず、ハンニバルは再びノラ奪取を試みた。
ノラはナポリの北東部にあり、古くから文明が栄えた重要な都市です。ポエニ戦争の時には3回ノラでの戦いがありました。
ハンニバルはノラのマルケルスに会戦を挑んだものの、マルケルスはそれに応じなかった。このため戦う気が失せたカルタゴ軍は略奪を始めたが、マルケルスはそれに襲いかかった。
久しぶりのポエニ戦争の話だというのに、どうも戦闘らしくない始まり方をしている。
その時ローマ軍は海戦で使う長い槍を装備しており、このため短い突き槍を用いていたカルタゴ軍に対して優勢に戦い、カルタゴ軍は撤退した。
当たり前だ。それにこの時のカルタゴ軍は戦闘の準備をしていなかった。いきなり長い槍を持った敵に襲われれば満足に戦う事もできない。
プルタルコスは「後に残された戦死者の遺体は5000、捕虜は600、死んだ象は4頭、生け捕りにした象は2頭であった」としているが、この記述ではこれがカルタゴ軍だけの損害か、双方合わせての損害かは不明確である(少なくとも象に限ってはカルタゴ軍のものであると言える)
あっけなく終わった戦いの割には戦死者の数は多いですね。
この戦いから3日目に、カルタゴ軍よりローマ軍へとイベリア人とヌミディア人の騎兵300騎が脱走してきて、以後彼らはローマ側で忠実に戦った。
ハンニバルにとってはまったく面白くない戦いだ!騎兵300に逃げられるなんて、ノラなんて大嫌いだ!
ハンニバルだけでなく、余にとってもまったく面白くない戦いだ。
ここですぐにまた文字の学習に戻ると欲求不満になりそうだから、もう少しポエニ戦争の話を続けよう。
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