223、ウガリト文字の学習(25)

文字数 925文字

ウガリト文字の学習についての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
今日はウガリト文字の29番と30番を見ていこう。29番の文字はフェニキア文字、ヘブライ文字の「タウ」(印)に対応する。
最後は意外と小さな物で終わっていますね。
フアン1世は印の重要性がわかっていない。余の父上、神聖ローマ皇帝カール4世は金印勅書を出している。皇帝が定めた重要な規則という意味だ。
ヘブライ語で「タウ」を使った言葉に「トーラー」(律法)があります。ユダヤ教で律法は神から与えられ、人間が守らなければいけないと定められた掟です。
そのような立派な意味があるのに、フェニキア文字の「タウ」(印)は×みたいだし、ウガリト文字の29番も単純な形をしている。
ウガリト文字の30番は他の文字に対応していないから、29番の文字で終わりと考えていいと思います。
なぜフェニキア文字が最後は「タウ」(印)で終わっているか、語学の天才ペドロ2世が説明しよう。フェニキア人は「アレフ」(雄牛)を飼って財産としたが、やがて「ベート」(家)を作り、船で交易の旅に出るようになった。交易の最終目的は契約を結ぶことである。だからフェニキア文字もヘブライ文字も最後は「タウ」(印)で終わり、ウガリト文字もそれに対応させている。そして印を押す時、複雑な考えは必要ない。だからウガリト文字でも単純な形になっている。
ウガリト文字を30番まで見てきて、随分いろいろなことを学んだと思う。
文字は単なる記号ではなく、人間がどう生きるかを示しています。最初は自分の身の回りのことを知り、やがて広い世界へと出て行きます。時には困難なことがあっても、そこで終わりにすることは許されず、歯を食いしばって前に進まなければなりません。そして最後に神との契約を果たすのです。
途中で迷ったり、罪や過ちを犯したらどうなるのだ?
その時はまた生まれ変わってそこからやり直せばいいのです。最初から神に選ばれ救われる人間などいません。それぞれの人間が神との契約を果たすために生きているのです。ウガリト文字、フェニキア文字、ヘブライ文字、そしてアラビア文字、文字を知るといろいろなことが分かってきます。でも僕達はまだその入り口に来ただけです。
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