234、ポエニ戦争(89)

文字数 818文字

第二次カプア包囲戦についての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
フラックスがローマに向ったにも関わらず、カプアの包囲は弱まらなかった。それだけでなく、ハンニバルではなくフラックスが戻ってきたことにカプア市民は驚いた。しかしこの事実から、カプアはハンニバルから見捨てられたことを理解した。以前、ローマ軍は決められた日までに市民がカプアを離れた場合、彼らを罰することはないと通達していたが、実際にはハンニバルに対する忠誠心とローマへの恐怖のため、脱出した市民はいなかった。ローマ同盟都市であることを放棄したことをローマが許すことはないと考えていたのである。
この時のカプア市民の気持ちを考えると本当に気の毒です。
カプア貴族は降伏を決め、家に戻って最後の時を待った。カルタゴからカプア守備に派遣されたボスタルとハンノは、ハンニバルに対してカプアだけでなくカルタゴ守備兵を見捨てたことを非難する手紙を書いた。しかしこの手紙はローマ軍の手に渡った。伝令として選ばれたヌミディア兵がローマ軍に投降したのである。同じく多くのヌミディア兵がローマに投降した。しかし70人以上の投降兵が殺され、切り落とされた腕がカプアに運ばれた。このような残酷な仕打ちにカプア市民は絶望した。
酷いですね。ローマはものすごく残酷になっています。
ローマとの同盟解消を支持したウィビウス・ウィリオは降伏を待つことなく、自決した。また、元老院議員達に惨劇を見る前に自決することを薦めた。宴会が開催され、十分な食事とワインが振舞われた後、毒が入れられた杯が配布された。ローマへの降伏の使節を送るに先立ち、27人の元老院議員が自決した。
最後まで戦うのではなく自決してしまったのか。
ハンニバルに見捨てられたことはそのまま死を意味し、ローマが残酷な仕打ちをすることはわかっていたからその前に自ら死を選んだのでしょう。紀元前の世界は力が全てで負けた者には何の救いも与えられません。
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