68、ヘブライ文字の特徴(7)

文字数 1,438文字

フェニキア文字とヘブライ文字の違いやそれぞれの特徴についてかなりわかってきたと思う。
はい、ヘブライ文字の特徴はかなりわかってきました。でも実際に文字を見て読むのは難しいです。
それぞれの文字の特徴を覚えたら、後はいろいろな言葉を見ていく中で、自然に読めるようになっていく。
作品集には下の画像から入ってください。
まずはペー(口)の文字はどんな特徴がある?
フェニキア文字のペー(口)は舌のような形をしているけど、ヘブライ文字の場合はもっと複雑です。
ヘブライ文字のペー(口)が舌を表現しているならかなりの巻き舌ですね。こんな形には普通はできない。
ヘブライ文字の方が兵士を並べやすい形をしていると思ったが、そうでもない。だんだん複雑な形になってきた。
でも四角形で枝を折ったような形というヘブライ文字の原則は守られています。まあ口や舌に見えるようにするのは難しいですけど。
次はツァデ(パピルス)という文字について見ていこう。
フェニキア文字のツァデはパピルスを折りたたんだようにも見えます。
そもそもパピルスがどのようなものか余にはよくわからぬ。
パピルスは古代エジプトでよく使われていました。パピルスはカヤツリグサ科の植物の1種から作られた紙のようなもので、文字が書かれていました。折り曲げるのが難しいため、巻本として使われていました。
巻本だと本として読むのは難しいですね。
どうしてだ?
普通の本は全部読まなくても必要なページだけ見ることができます。でも巻本だと1度開くと元に戻すのが大変だし、必要なページもなかなか見つけられません。
私達はパピルスの本など見たことがないし、想像するのも難しいです。でもパピルスも紙と同じようにペンを使って文字を書いていたならば、ヘブライ文字のツァデはパピルスを折り曲げてペンで書いているようにも見えます。
コフ(針穴)についてはどうかな。
コフ(針穴)はフェニキア文字の言葉で何度か出てきました。ハンニバル・バルカとかカルトハダシュト(カルタゴ)のカの部分です。
フェニキア文字のコフ(針穴)はわかりやすい形をしているから余もよく覚えている。ヘブライ文字のコフは・・・丸を使わないで頑張って針穴を表現している。
そうですね。ヘブライ文字はできるだけ丸を使わないようにしています。
それにヘブライ文字のコフはヘブライ文字にしては珍しく完全包囲している。
え、この文字がそうなんですか?
針穴などという小さな物の名前で油断させているが、しっかり完全包囲をしている。しかもでっぱりの部分があって、包囲したかどうかわからないようにしている。フェニキア文字はすぐにわかりやすい形にして包囲しているけど、ヘブライ文字はそうではない。包囲されたかどうかよくわからないようにしている。
ヘブライ文字は旧約聖書でも使われているから、きっとものすごくたくさんの人がヘブライ文字の本を見て書き写したと思います。でもヘブライ文字を見てペドロ2世のようにこの字は包囲する途中とか完全包囲したとか考えた人、おそらくいなかったと思います。
確かに本を書き写す者は、普通は軍隊の指揮官など経験してないだろうから、文字を見て包囲途中とは考えないであろう。だが、ペドロ2世の考えは独創的で面白い。
ペドロ2世の話を聞くと、確かにヘブライ文字はここに指揮官がいてここを閉じれば包囲できるとか考えやすいです。でもなかなか文字を区別したり読んだりできなくて・・・
まだ学習を始めたばかりなのだから、少しずつ覚えていけばいい。
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