210、ウガリト文字の学習(12)

文字数 1,033文字

ウガリト文字の学習についての続きです。作品集は下の画像から入って下さい。
今日はウガリト文字の14番と15番を見ていこう。ウガリト文字の15番は「ヨド」(手)に対応している。
ウガリト文字の11番「ヘト」(柵)と13番「テト」(車輪)は怖いイメージがあったのですが、14番と15番もその続きですか?
14番の文字は2人の兵士が槍を持って攻めて来たのを1人が盾で食い止めようとしているようにも見える。
残念だが右側の兵士の命は間もなく尽きるであろう。彼の盾は折れ曲がっている。やがて盾は真っ二つに折れ、左の兵士の槍が彼の体を貫く。
ちょっと待ってください。ペドロ2世はいつもそんな残酷なことばかり考えているのですか?
残酷なことと言うが、戦場では槍や矢が突き刺さったままの死体が転がっているのが当たり前の光景だ。
私は戦争には行きたくないです。14番の文字のように盾が折れ曲がって死ぬのも嫌ですし、11番や13番のように柵の中に閉じ込められたり十字架にかかって死ぬのは嫌です。
紀元前の世界でも僕たちの時代でも戦いは繰り返され、多くの人が無念を抱えたまま死んでいます。でもだからこそ15番の文字が必要だと思います。
15番は12番の下向きの三角形3個が2列になっている。
ヘブライ語で「ヨド」(手)は神を表す言葉の最初の文字になっています。
「ヨド」手が神を表す言葉の最初についているとは興味深い。
神(創造主)は世界の全てを愛し救おうとします。けれども争いに敗れ、苦しみながら死んでいった者の魂は人を恨み闇に墜ちてそこにとどまってしまいます。そうした魂に2本の手を伸ばし救おうとする、それが神という存在ではないでしょうか?キリストは神の考えを知り、それを人々に伝えるために最も苦しい十字架の上での死を選び、それでも神に救われることを示して人間の争いを止めようとしました。
神の手は下に向い、闇に墜ちた者を救おうとしているのか。余は怒りで聖職者を殺すという大きな罪を犯してしまった。自分はもう決して救われることはない・・・
そんなことはありません。神は全ての魂を救います。でもそう解釈するよりも、特定の宗教を持った者だけが救われるとして争いを長引かせる方が支配者としては都合がいい、だから神やキリストが最後の審判でジャッジするとして脅しています。でもキリスト教が始まったのは紀元後のことで、それよりも長い間人間は独自の神と宗教、世界観を持って生きていました。古代の文字はそのことを教えてくれます。
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