11、車輪と手

文字数 1,013文字

今日はテト(車輪)とヨド(手)の文字について説明しよう。
また文字の話か。余は早くポエニ戦争の続き、ハンニバルについて聞きたい。
このチャットノベルは文字の勉強のために始めたので、歴史の話と交互に入れていきます。作品集には下の画像から入ってください。
フェニキア文字のテトは車輪を意味している。
この文字が車輪を表しているというのはすごくわかりやすいですね。
だが車輪を意味するテトはギリシャ文字やキリル文字にはあるのに、ラテン文字ではなくなっている。
そうですね。ギリシャ文字ではΘでちゃんとあるのにラテン文字ではなくなっている。
ギリシャ文字のθは現代も数学や物理学で使われているのでパソコンですぐに変換できます。例えばsinθなどと書きます。数学については詳しくないのでどのように使うか説明できないのですけど・・・
ヘブライ文字やアラビア文字のテトはフェニキア文字とは全然違うけど、車輪だと言われればそんな気もします。
いや、ヘブライ文字のテトは上に穴があいているし、完全な丸でもないから車輪としては使えない。
文字というものは変化するからフェニキア文字では車輪に見えても他の文字で使われる時にはかなり形が違っている。
次はヨドという文字だ。ヨドは手という意味がある。
フェニキア文字のヨドは絵の下手な子供が人間を描いた時にこういう手をくっつけそうです。
ヨドもフェニキア文字だと手とわかるのですが、他の文字ではわかりにくいです。特にアラビア文字だとわかりにくいだけでなくて書きにくいです。
作者の下手な手書きの文字では伝わりにくいが、アラビア文字というのは装飾にも使われるほど美しい形をしている。流れるような字の美しさを目で追い、声に出して音を聞き、その意味を理解すればアラビア語がどれほど美しい言葉であるかわかるであろう。
ニコラさんはヘブライ語の聖書やアラビア語の本も持っていました。
私は聖書をヘブライ語で読み、アヴィセンナの本をアラビア語で読みたいと思ってそれぞれの文字の研究をしたが、知れば知るほど文字の奥深さの虜になってしまった。美しい文字で書かれた言葉を読んだ時、世界の美しさを感じることができる。ここの読者はヘブライ語やアラビア語の本を読むのは無理でも、ヘブライ文字やアラビア文字が使われているものを探して読んでみて欲しい。
余は文字の研究よりもハンニバルの戦術について深く知りたい。
しばらくは文字の話と歴史の話を交互に書いていきます。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色