141、アラビア文字(19)
文字数 1,024文字
文字というのは、元の形に似ていれば似ているほど文字としての役割を果たせなくなってしまう。パッと見て車輪とか針穴とか形がわかってしまえば、その元の形を思い浮かべ読むのに時間がかかってしまう。だからヘブライ文字は四角形、アラビア文字は流れる曲線を基本とし、文字の区別はついても、それがフェニキア文字で何を表しているかわからないようにした。文字を読んでいて、この字は雄牛でこっちは車輪などとイメージしていたら、読むのに時間がかかってしょうがない。記号としてただその文字が持つ音だけを正確に表すことができれば、より複雑な表現ができる。こうしてヘブライ文字は聖書、アラビア文字はコーランのような複雑な内容も書けるようになった。
いや、水面下にいる2人の司令官を同じにして、上の部分は極限まで抑えてシンプルな形にしている。不真面目王や怠慢王にはわからないだろうが、無駄をなくしてシンプルな形にするのと面倒だから簡単にするのでは、見た目は同じでも大きな差がある。