112、アラビア文字(6)

文字数 1,207文字

アラビア文字についての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
今日はアラビア文字のダールとザールについて見てみよう。どちらもフェニキア文字とヘブライ文字ではダレト(扉)に対応する。
アラビア文字はフェニキア文字やヘブライ文字に比べて文字が多くなっていますね。
そう言われてみれば、確かにヘト(柵)やタウ(金印勅書)の時もアラビア文字は2種類あった。
ヴェンツェル、タウは金印勅書ではなくて印の意味ですよ。
フアン1世、細かいことを指摘するな。余は「金印勅書」という言葉を出して自慢したいのだ。
なぜフェニキア文字やヘブライ文字に比べてアラビア文字は文字の種類が多くなっているか、語学の天才である余が説明しよう。
ペドロ2世にわかるのですか?
フェニキア文字とヘブライ文字を比べた時、子音の数はそれほど違わない。ヘブライ文字は母音を長母音、短母音、さらに最短まで違う記号を作って読み方を区別していた。
ヘブライ文字の短母音と最短なんてどう区別して発音したらいいのか余にはわからない。
現代のヘブライ語は長母音、短母音を厳密に区別するよりもアクセントで区別しているようです。
とにかくヘブライ文字は母音を細かく区別してそれぞれの記号を作ることで元の発音を文字にしっかり残し、複雑な言葉も書き表すことができた。母音記号を発明することで書き表せる言葉の数は大幅に増えた。ところでアラビア文字には母音記号はあるのか?
アラビア文字にも母音記号はあるが、ヘブライ文字ほど種類が多くはない。
これでわかった!後から作られた文字ほど言葉の数も増え複雑になっていることを表現しなければならない。ヘブライ文字は母音記号を多く作って細かい音の違いを区別した。だが、アラビア文字は母音ではなく子音を増やして細かい音の区別を正確に表現しようとした。
ペドロ2世は本当に素晴らしい!
ではあらためてアラビア文字のダールとザールについて見ていこう。
アラビア文字のダールはローマ字ではdの発音、ザールはdhの発音で独立形での形はよく似ているけど上に点がついています。
点ではなく司令官だ。
どっちでもいいと思いますが・・・
ダールは司令官がいないまま出陣し、最初はうっかりして語頭で独立形と同じ陣形をとってしまった。語中に来て慌てて連結形になったが、司令官がいないため確信が持てない。そして不安な気持ちを抱えているから語尾も語中と同じような中途半端な形になってしまった。
でもザールの場合には点ではなくて司令官がちゃんといますよ。それなのにザールの連結形はダールとよく似ている、点がついているかどうかの違いだけです。
確かにザールの時には司令官もやってきて不安はなくなった。だがよく似た文字ダールが先に連結形であのような形をとってしまったから、ザールでも兵士は同じ形に並ばなければならず、それに司令官が加わることになる。アラビア文字の兵士と司令官は厳しい掟を守っているのである。
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