216、ウガリト文字の学習(18)

文字数 1,025文字

ウガリト文字の学習についての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
今日はウガリト文字の21番から見ていこう。ウガリト文字の21番はフェニキア文字やヘブライ文字には対応していない。
ウガリト文字の21番はゴチャゴチャしていて分かりにくいです。
それに21番のウガリト文字は今までの法則を破って三角形が上向きになっている。
そうですよ。21番のウガリト文字は他の文字では対応できないほど複雑で、しかも三角形が上向きになっています。
ウガリト文字は粘土板に茎を押し付けていたから三角の数が多くてもいいけど、ペンで書くにはこんなにたくさん三角があったら書きにくくて嫌になる。
ハ、ハ、ハ、ハ、ウガリト文字の21番について皆文句を言い、戸惑っているようだな。こういう時こそ語学の天才ペドロ2世の出番だ。
語学の天才というよりもこじ付けの天才ペドロ2世、今度は何を言うのですか?
迷った時は少し前に戻って考えればいい。フアン1世よ。ウガリト文字21番のすぐ前の文字はなんであった?
ウガリト文字21番の文字の前は20番で、この文字はフェニキア文字、ヘブライ文字の「サメク」(魚/柱)に対応しています。
ウガリト文字20番は「サメク」(魚/柱)に対応していた。砂漠を旅していた人間は水を発見し、魚を捕ることで食糧を得ることができた。そのことを感謝するために、柱を立てて神に感謝しようとした。
でも、ウガリト文字の20番は下が細くなっていて柱としてはとても不安定です。
その通り!ウガリト文字の20番は不安定で今にも倒れそうだから21番の文字を考え付いた。
21番の文字は最初に真ん中に柱を立て、左右でその柱を支えているのですね。
そうである。だが、今までと同じやり方で、三角形を下向きにして真ん中の柱を支えようとしたらどうなる?3本の柱は全て不安定ですぐに倒れてしまう。だから今までと発想を変え、三角形を上向きにして積み重ねた。この方法なら文字の形も安定し、実際に神殿の柱を作った時も石の向きや方向をうまく考えて倒れないようにしたのだろう。危険が迫った時、今までと同じことをやっていたら全滅してしまう。全く逆の発想をしてこそ生き残ることができる。
なるほど、そういうことだったのですね。ウガリト文字の21番は複雑過ぎてその形が他の文字に受け継がれることはありませんでした。でも文字が何の形を示し、何を伝えようとしていたのか、考えれば考えるほどいろいろなことが頭に浮かび、興味深いです。
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