134、アラビア文字(12)

文字数 1,027文字

アラビア文字についての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
今日はアラビア文字のカーフを見てみよう。カーフはフェニキア文字やヘブライ文字のコフ(針穴)に対応する。
コフ(針穴)の文字についてはよく覚えている。フェニキア文字とヘブライ文字は大きなものから小さなものへと順番に並んでいるが、まだ文字は続いている旅の途中でいきなりコフ(針穴)などという最小のものを出してしまったらこの先どうしたらいいか途方にくれた。
あの時は余も困った。まだ旅は続いているのにコフ(針穴)という最小のものを出してしまった。針穴より小さいものがこの世界に存在するのだろうか、余は考えて考えて考え抜いた。
ヴェンツェルもペドロ2世も大げさです。
余は頭を使って考え抜いた。そして答えが見つかった。針穴より小さいものはレシュ(頭)である。なぜなら頭を使えばどんな小さなものでも想像で作り出すことができるからである。そしてコフ(針穴)の文字の後にはレシュ(頭)の文字が来ることになった。
ペドロ2世の話に余はいたく感激した。ペドロ2世の弟子になって一生ついて行く決心をした。フェニキア文字のコフは確かに針穴の形をしているし、ヘブライ文字もまあ針穴に見えなくもない。だが、アラビア文字のカーフは針穴とは全く似ていない!それにコフ(針穴)の後にレシュ(頭)が続いてないとは、いったいどうなっているんだ!
フェニキア文字やヘブライ文字は一定の期間や地域で使われた文字です。でもアラビア文字は長い時代広い地域で使われました。元の形にこだわるのではなく、より使いやすい形に改良されたのだと思います。
では改めてアラビア文字のカーフを見てみよう。
アラビア文字のカーフの独立形はファーと上の部分が似ているけど、下の部分が曲がっています。そして上についた点、ではなくて司令官が、ファーは1人だけど、カーフは2人います。
カーフとファーは下の部分は違うけど上は同じである。だから連結形で並んだ時、語頭と語中ではカーフとファーは同じ形になってしまう。だからファーには1人、カーフには2人の司令官を立たせることにした。
でもカーフとファーは独立形と語尾でははっきり形が違って見分けがつきます。アラビア文字は語尾が1番独立形に近い形になっていますから。
独立形や語尾の形が違うからといって、司令官の人数を変えてはいけない。1つの文字で司令官の数を統一することで他の文字と区別ができる。
ペドロ2世の説明は本当に素晴らしい。
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