107、アラビア文字(1)
文字数 1,172文字
私は13世紀に生きたキリスト教の修道士だが、ラテン語訳のアヴィセンナの本を読んで深い感銘を受けた。なんとかしてその知識を多くの人に伝えたいとアラビア語の本を集め、アラブ人からアラビア語を習った。当時私が住んでいたシチリアには多くのアラブ人やユダヤ人が住んでいたからそれも可能だった。
結局私はアラビア語で書かれたアヴィセンナの本をすべて集めることはできなかった。だが、作者が生きている現代は、どのような本でも簡単に手に入るらしい。だが、現代人は本を買ってもなかなか1人では勉強を始めない。だからここの勉強会で、優秀なアラゴン王やボヘミア王に導かれて、まずはアラビア文字を覚えて欲しい。
アラビア文字のアリフは独立形は兵士が縦一列に並んでいる。これは文字が語頭にある時も同じだ。だが、真ん中に来た時は最初に並んでいた兵士と手をつながなければならないから、少し右側に並ぶことになる。それは語尾も同じだ。アラビア文字は常に隣と手をつなぐことを考えて文字が形作られている。