228、ポエニ戦争(83)

文字数 876文字

第二次カプア包囲戦についての続きです。作品集は下の画像から入って下さい。
アレクサンドリアのアッピアノスによると、カプアの城壁とローマ軍の最前線の距離はおよそ370メートルであった。カプアはハンニバルに救援を求めた。戦略的な状況はカルタゴ軍にとって不利になりつつあった。カプアはローマ軍6個軍団に包囲されており、食料は不足していた。
ローマ軍は直接戦うよりも包囲とかして相手が食糧不足になることばかり狙っている。
法務官のプブリウス・コルネリウス・スッラは執政官のプルケルとフラックスに対し、カプアからの脱出を希望する市民に対してはそれを許してはどうかと提案した。他方、ハンニバルはタレントゥムの攻略を実施し、都市そのものは得たもののローマ軍要塞の攻略は短期では難しいと判断し(第一次タレントゥム攻城戦)、ブルンディジウムに転進してその攻略を行っていたが、このときにカプアからの救援要請を受け取った。ハンニバルは自身が戻ったらローマ軍はカルタゴ軍に抵抗できないだろうと返答をした。使者がカプアに戻ると、カプアはすでに二重の濠と塁壁で囲まれていた。
相変わらずハンニバルは強気ですね。
紀元前212年の末、ローマ元老院からの依頼により、プブリウス・コルネリウス・スッラは両執政官に対して手紙を出し、ハンニバルがカプア周辺にいないのであれば、翌年の選挙のためにどちらかがローマに戻るように求めた。結果、プルケルがローマに戻り、フラックスはカプアに留まることとなった。
カルタゴがほとんどハンニバル1人が中心になって恐れられているのに比べ、ローマは中心となる指揮官が何度も変わっていますね。
フラックスとプルケルは引き続き前執政官(プロコンスル)として同じ軍団の指揮を執ることになった。また、カプアを攻略するまで、その場を動かないように命令された。カプアの裏切りは他の多くの都市にも影響を与えたため、ローマはその行為に激怒していたが、その富と都市としての重要性のため、奪還した後には再びローマの主権を強制するつもりだった。
カプアはどちらにとっても重要な都市だったようです。
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