現実を見ろよ(2024.7.23)

文字数 431文字

 久しぶりに言われた。

「現実を見ろよ」って。

 実現性の低いふわふわした計画書を出したら、ビシッと。
 いつもなら「はいはい」と受け取ってくれるのに、どうしたのだろう? と思いながら、突き返された計画書を受け取ったが、たぶん、上司も上司から言われたのではなかろうか、と推測している。つまり、そろそろ結果を出さないと俺たちヤバいよということだ。
 そもそも、まだ計画書を紙で出している時点で終わっている。完全なる周回遅れである。もう少し、地に足のついた計画書を出そう。メールで送れば、「現実を見ろよ」と冷たく言われることもない。もちろん、メールの方がキツイ言葉が連なる危険性もあるけれど……。

「現実を見ろよ」

 なかなかいい言葉じゃないか。

「夢を見ろよ」って言われるよりもマシだ。
 
 俺の計画書は夢を見ている訳ではない。単にふわふわしているだけだ。夢を見ることはできそうもないが、現実を見ることはできる気がする。まずは現実を見ることから始めようと思う。

「現実を見ろよ、俺」
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