岡崎慎司引退(2024.2.27)

文字数 840文字

 ついに岡崎も引退かぁ。
 最後はJリーグに戻ってプレーしてくれると思っていたのだけれど、体がボロボロなのだろう。本当にお疲れさまでした。

 北京五輪代表に選ばれた時に、僕は今でもはっきりと憶えているのだが「なんで、岡崎なの?」と反町監督の判断に疑問を感じた。スピードがある訳でもなく、高さがある訳でもなく、テクニックがある訳でもない……のに「なんで?」と。案の定、大会では無得点に終わり、このまま消えていくのだろうなぁ、と思っていた。

 けれど、その後からの岡崎の成長というか、変化というか、大活躍は「僕の見る目がなかった」と正直に認めて、ひたすら謝るしかないレベルだった。しかも、Jリーグを飛び出して、ドイツ、イングランド、スペイン、ベルギーと渡り歩き37歳までプレーを続けたのだ。ドイツのマインツでは2シーズン連続の二桁得点、そして移籍だけでも驚いたイングランドでレスター・シティーの一員としてクラブ創設132年で初のプレミアリーグ優勝に貢献したのだから、本当に夢のようなサクセス・ストーリーだと思う。僕も無茶苦茶盛り上がったよ、あの優勝は。岡崎の存在価値は得点だけではないことが良く分かるシーズンだったのだが、やはりストライカーはゴールを決めてなんぼの世界なので、評価は分かれていたな。だけど、岡崎がいなければヴァーディのゴールがあれほど量産されなかったことは間違いない。影のMVPです。

 岡崎以降、日本代表のFWは苦戦している。最近は選ばれないが大迫や、最近では上田あたりだけれど、二人とも岡崎とは違うタイプだ。スピードがなくても、高さがなくても、テクニックがなくても、世界で戦えた岡崎の良さ(読み、体を張る、半歩前、シュートタイミング)を引き継ぐ代表FWの登場を期待したいな。

 とにかく、相手DFが嫌なプレーをする選手だった。

 歴代の日本代表でもトップだと思う。僕が岡崎慎司に贈る最高の誉め言葉だ。ほんとうにオンリーワンの選手だった。お疲れさまでした。そして、ありがとう。 
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