詩集『影』井嶋りゅう(アオサギ)(2023.7.9)
文字数 275文字
井嶋りゅうさんの初詩集です。
冒頭の「東京の森」を読めば、詩人としての才も独自性も十分に分かります。心地良さではなく、ヒリヒリとした緊張感に一瞬で包まれ、井嶋ワールドへ引き摺り込まれる。読んでいる時、外界と遮断されて無音で言葉を追う経験をはじめてしました。
「五能線を待つ」は何度読んでも、グイッと突き刺さる詩です。「あとがき」にもあるように井嶋さんは青森出身で、かなり訛りの強い方言に苦労されたようですが、「五能線を待つ」は方言の強さを活かした秀逸な一篇になっています。僕には絶対に書けない詩です。
全二十三篇。高島鯉水子さんの装丁も印象的です。
冒頭の「東京の森」を読めば、詩人としての才も独自性も十分に分かります。心地良さではなく、ヒリヒリとした緊張感に一瞬で包まれ、井嶋ワールドへ引き摺り込まれる。読んでいる時、外界と遮断されて無音で言葉を追う経験をはじめてしました。
「五能線を待つ」は何度読んでも、グイッと突き刺さる詩です。「あとがき」にもあるように井嶋さんは青森出身で、かなり訛りの強い方言に苦労されたようですが、「五能線を待つ」は方言の強さを活かした秀逸な一篇になっています。僕には絶対に書けない詩です。
全二十三篇。高島鯉水子さんの装丁も印象的です。