映画『私がやりました』(2023.11.12)

文字数 493文字

 フランス映画は良いなぁ、と思う映画です。是非とも観て欲しい、と思うものの、東京でも上映されている映画館は少なく、新宿のTOHOシネマでもキャパの小さなスクリーンでした。
 かなりアバウトな展開で、ドタバタというか、無茶苦茶な部分もあってツッコミどころ満載ですが、クスリっと笑ってしまう。何というか、登場人物がそれぞれの都合の良いようにものを考え、テキトーで打算的なところが本当に可笑しい。そもそも、殺人事件から物語が始まっているのに、殺人事件自体はもはやどうでも良くなり、殺人事件をきっかけにお互いの思惑が絡み合い、嘘を吐いたり、脅したり。ほんと笑ってしまいます。
 会話のテンポが良く、衣装が豪華で耳でも目でも楽しい。素晴らしいなぁ、ほんと。

 フランソワ・オゾン監督の作品では『スイミング・プール』が印象的で、最近では『すべてがうまくいきますように』を観ましたが、型にはまらない監督です。自由な発想で、どれもレベルが高く、まさに名匠ですね。

 今回は大女優オデットを演じたイザベル・ユペールの破壊力が見ものだと思います。彼女が一気に映画を面白く、そして無茶苦茶にしていく。存在感抜群です。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み