『心に訊く音楽、心に効く音楽』高橋幸宏(PHP新書)(2023.2.25)

文字数 459文字

 先日亡くなった高橋幸宏さんの著書であるが、語り書きとなっているので、傍でインタビューをずっと聞いているような気持ちになり、とてもリラックスして読むことができた。
 幸宏さんが影響を受けた音楽、好きなドラマー。そしてファッションや音楽活動で知り合った方々との思い出や印象が活き活きと語られている。もちろん、細野晴臣さんや坂本龍一さんの話も。不思議なのは、音楽を語っているのだけれど、高橋幸宏という一人の人間の思考や生き方が伝わってくることだ。僕は本著を読んで、ますます幸宏さんが好きになった。


 どれだけ上手いか、難しいことができるか、そういうことよりも、ぼくは、誰が聴いてもすぐわかるような、ぼくならではのスタイルを身につけている、そういうドラマーを目指してきたつもりです。「あっ、これは幸宏さんだ」とか、「おっ、これは幸宏だ」と、わかってもらえることのほうを大切にしてきました。
   (中略)
 最終的に目指すのは、どれほどシンプルになれるか、そのことですね。


 この箇所は無茶苦茶響いた。
 休日にとても良い読書ができた。
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