蘆山寺(2023.10.9)
文字数 225文字
薄っすらと紅葉した庭に
紫の桔梗が咲いている
いつも
ひとりで
訪れる
源氏庭に
今日は
妻とふたり
市内に位置するのに
静かで時を忘れる
いつも
ひとりで
眺める
源氏庭を
今日は
妻と眺める
言葉もなく
静かに
時が
流れる
紫式部が
源氏物語を
書いた邸跡で
僕は
僕らの
出会ってから
今までを
思い返す
ざっと
三十年
あっという間
だった気がする
紫式部が
源氏物語を
書いた邸跡で
僕は
僕らの
これからを
思い描く
ざっと
三十年
あっという間
なのだろうな、きっと
桔梗を見る
ふりをして
妻の横顔を見る
十月の休日午前十時
紫の桔梗が咲いている
いつも
ひとりで
訪れる
源氏庭に
今日は
妻とふたり
市内に位置するのに
静かで時を忘れる
いつも
ひとりで
眺める
源氏庭を
今日は
妻と眺める
言葉もなく
静かに
時が
流れる
紫式部が
源氏物語を
書いた邸跡で
僕は
僕らの
出会ってから
今までを
思い返す
ざっと
三十年
あっという間
だった気がする
紫式部が
源氏物語を
書いた邸跡で
僕は
僕らの
これからを
思い描く
ざっと
三十年
あっという間
なのだろうな、きっと
桔梗を見る
ふりをして
妻の横顔を見る
十月の休日午前十時