「村上隆 もののけ 京都」(2024.2.29)

文字数 774文字

 京都市京セラ美術館「村上隆 もののけ 京都」へ。

 いやぁ、凄い大規模な個展でした。まずもって、展覧会に入場する前に中央ホールで巨大な「阿像」と「吽像」が出迎えてくれる。後方の壁には一面「桜」が。こちらは無料で観ることができるのだから、さすが世界的アーティストだと思う。そして、その奥にある日本庭園には、これまた巨大な彫刻「お花の親子」が設置工事の途中だったが、こちらも無料で観ることができる。これだけでも、満足してしまうかも。

 気分が高まったところで、いざ入場。
 作品は全て写真OKとのこと。

 若い人や外国人が多かったが、僕もパシャリパシャリと撮りまくった。なかなか良い写真が撮れて満足したものの、せっかく2,200円も支払ったのだから、ともう一度最初から観直した。二巡目は写真なし。

 「洛中洛外図 岩佐⼜兵衛rip」や「四神相応」、「風神雷神図」そして「雲竜赤変図」といった京都をモチーフとした作品だけでなく、代表作「DOB君」「お花」シリーズも。写真OKだからと言って撮ってばかりいると、作品の良さを感じないまま自己満足で終わってしまうよなぁ、と反省している。二巡目は作品本来の凄さを実感することができた。村上隆の作品をまとめて観ると、アイデアやテクニックの高さがはっきりと分かる。

 単なる模写ではなく、過去と現在を結び付け、更に未来へとつながる可能性を見出す姿勢は天才的だと思う。僕が一番惹かれたのは「運竜赤変図」かな。他とは全く違うアプローチで、画家としての村上隆を堪能できた。そして、現代風の「風神雷神図」は、ゆるくてなかなか面白い。

 京都で開催する意味が理解できる、非常にコンセプト力の高い個展だった。

 最後の「五山の送り火」を描いた「五山くん」は味があり、最後まで楽しませてくれる。9月1日までの長期間に渡るので、また観に行きたい。
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