味噌(2022.11.19)

文字数 692文字

 一年ほど前から味噌はスーパーではなく、味噌屋で買うようにしている。ご飯に味噌汁と漬物があれば十分な私だからこそ、味噌にはこだわろうと思ったのだ。全国の味噌が並ぶその店は、正直言って入りにくいのだが、意を決して一歩踏み入れば、実に丁寧に接客してくれる。原材料や味の好みを話すと、おすすめを教えてくれるから、値段も確認しつつ、ゆっくりと選ぶことができる。
 もちろん、スーパーに比べると安くはないが、あっという間に消えてなくなるアルコールに比べれば、一回当たりで考えると実に安いものだ。出汁入りではないので、出汁も工夫しながら、自分好みの味噌汁を作るのは実に楽しい。生産地を見て買っている訳ではないのだが、どうやら私には北陸の味噌が合うらしい。
 決められない時は、味噌屋のブレンド味噌を選ぶことにしている。たかが味噌、されど味噌で、比べれば比べる程、違いが分かり、個性豊かで奥が深い。その個性を活かしたブレンドは、いいとこ取りでお得だと思う。

 今日ははじめて麦味噌を買ってみた。早速、昼ご飯に使ってみたのだが、まろやかで沁み渡る風味である。こちらは広島。日本酒と同じで、旅行した気分になれる。味噌を味わうために具はわかめのみ。白米ではなく、ソース焼きそばと一緒に。味噌汁はパンにも合うし、万能だ。

 何にでも合うが、日本酒を飲んで酔った後の味噌汁は格別だ。味噌汁を飲むために日本酒を飲むのか、日本酒を飲むから味噌汁を飲むのか。どちらにしても、日本人に生まれて良かった。まだ、日本酒は飲んでいないのに、話が大きくなりそうなので、この辺りでやめておこう。今晩は、高知の日本酒と石川の味噌の予定。
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