『寂しい生活』稲垣えみ子(東洋経済新報社)(2022.8.11)
文字数 496文字
東日本大震災を経て、個人的脱原発を考え、電気を使わない生活を目指した稲垣さんが、どのような時系列で掃除機、電子レンジ、冷蔵庫を捨てる…という日々を実現したのかを読むことができる。きっと、ほとんどの人は節電に興味があって各自で工夫しているものの、一方で便利な生活の恩恵も受けている。使いこなせていない機能や人間がやればいいのに家電に任せる無駄など、言われてみれば頷くことばかりだ。でも、僕には冷蔵庫を手放す勇気はない。結局、中途半端な節電生活になるから、気持ちばかりで何も変わらない。やるなら、稲垣さんのように「捨てる」覚悟が必要だ。
当たり前だけれど、江戸時代には冷蔵庫もエアコンもなかったのである。気候も家の作りも、食事も違うから、現代に同じ生活を実践するのが現実的とは言えない。ただ、稲垣さんの生活を垣間見ると、工夫と楽しさを感じる。使いこなせないのに、最新家電を手にして宝の持ち腐れになっている自分を恥ずかしく思う。
全員が同じ生活をするのは不可能だが、多少の不自由をしても、工夫することで節電かつ楽しい生活を実現できるのではないか。そんな風に読むくらいが、ちょうど良いのかなと思う。
当たり前だけれど、江戸時代には冷蔵庫もエアコンもなかったのである。気候も家の作りも、食事も違うから、現代に同じ生活を実践するのが現実的とは言えない。ただ、稲垣さんの生活を垣間見ると、工夫と楽しさを感じる。使いこなせないのに、最新家電を手にして宝の持ち腐れになっている自分を恥ずかしく思う。
全員が同じ生活をするのは不可能だが、多少の不自由をしても、工夫することで節電かつ楽しい生活を実現できるのではないか。そんな風に読むくらいが、ちょうど良いのかなと思う。