言葉の罠(2023.1.6)

文字数 314文字

 言葉は何を語るか、ではなく、誰が語るか、だ。

 実は最近、とても苦手な人が現れた。
「急ぎではないから」
「来週でいいから」
 きっと、その通りなのだが、その通りとは思えない。
「急がないと」
「今日(金曜日)中に終わらせないと」
 勝手に思い込んで、慌ててミスをする。

 言葉は何を語るか、ではなく、誰が語るか、だ。

 思い返せば、僕も部下に良かれと思って同じ言葉をかける。彼らはどう思っているのだろうか? 待てど暮らせど提出されないことがほとんどだから、きっと額面通り受け止めているのだろう。いや、きっと違う。
「急がなくていい」
「催促されてからでいい」
 勝手に決め込んで、慌てず忘れる。

 やはり、言葉は何を語るか、ではなく、誰が語るか、だ。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み