倉敷②(2024.8.18)

文字数 1,733文字

 朝食はホテルではなく、近場で探すことに。
 
 ネットで調べたら、某和食屋の「一汁一菜朝定食」が二人とも気に入ったので、いざ出発。美観地区の外れにあるので、けっこう歩いて、ようやく看板を見つけた。
「8月は朝定食はお休みします」
 がっくり。ネット情報の不親切さに腹を立てながら、倉敷駅のスタバを目指す。7時はどこも開いていないのだ。仕方ない、駅前まで歩くしかない。
 ところが、行きは開いていなかった「Cafe Gewa」がまさかのオープン。普段は8時なのだが、8月は7時過ぎから開けているとのこと。素晴らしい。もちろん、迷うことなく入店。
 僕はチーズ蜂蜜トースト、妻はラタトゥイユトーストのセットを注文したが、味、ボリュームともに満足。朝から、良く食べれるものだと自分達が驚くくらい絶好調。昨晩はご飯ものを食べなかったからではなかろうか、と二人して分析する。
 ホテルに戻り、チェックアウトした後、大原美術館へ。開館時間が9時、というのは観光客にとっては有り難い。そういえば…ということで、大原美術館をスルーして川舟のチケットに並んでみた。長蛇の列である。これは駄目かな、と思いつつ、20分並んで10時が2枚、11時30分が4枚残っていたので、10時を購入。本日2度目のラッキー。出発まで30分程あったので、ミッフィー、スヌーピーの店を覗いて時間を潰す。二つのキャラクターショップは、観光客向けとは思えないほど非常にクオリティーが高い。グッズもスイーツも本格的で、決して子供向けの店ではないので、おススメだ。何も買わなかったけど。
 さて、川舟。六人乗りの舟で、美観地区の水路を20分ほどかけて往復するのだが、視線が変わるので景色の印象が違い、思いのほか良かった。船頭さんの話も面白かったし、あっという間だった。
 大原美術館へ。「異文化は共鳴するのか?」という展覧会だったが、日曜美術館でも観ていたので、より理解を深めた上で楽しむことができた。ゴーギャン、エル・グレコ、関根正二の作品を観られるだけで幸せだ。東京での展覧会以来だが、やはり大原美術館は素晴らしい。本館の展覧会に比べて工芸・東洋館を訪れる人は少ないようだが、実はこちらも見どころ満載なのだ。河井寛次郎、棟方志功、芹沢銈介など。僕は芹沢銈介の図案が好きなので、とてもワクワクした。あまりにも感動して、ミュージアムストアで芹沢銈介の茶巾袋を購入してしまった。
 お昼は三宅商店でカレー+スイーツ。妻はもものかき氷、僕はもものパフェ。二日連続だが、食べたいのだから仕方ない。三宅商店は町家を店にしているので畳で、実に落ち着く。カレーは野菜が多くて食がすすむ。スパイスカレーも美味いが、スタンダードなカレーの良さを感じる。そして、もものパフェ。昨日の半分の値段なので、比べようもないが、これはこれで美味しくて、カレーの後にはこちらの方が合っていると思う。いやぁ、のんびり満喫。
 食後に近くをぶらぶら歩いて、倉敷駅へ。

 岡山まで戻って桃太郎線に乗り換えて、吉備津神社を目指す。吉備津駅から徒歩10分なのだが、田園風景で、とんでもなく蒸し暑い。土曜日よりも断然暑く、汗だくになる。階段を昇って現れた本殿は、三備一宮だけあって荘厳だった。そして、廻廊が長い。360mとのこと。風もなく、倒れるのではないかと思いながら、往復した。いやぁ、素晴らしい。でも、意識は朦朧とする。と、そんな15:55から5分間の大放水イベントが始まった。本殿の周囲から本殿をめがけての大きな放水が始まる。火災時を想定しての設備を試運転させることと、参拝客の涼みも考慮したナイスなイベントだ。虹も見えて、少し濡れて楽しかった。子供の中にはびしょ濡れになる強者もいた。予想外のイベントで楽しかった。

 吉備津駅で岡山行きの列車を15分ベンチで待つ時間が歩いているよりもしんどかった。隣の老夫婦は「死にそう」と言いながらペットボトルを額や首元に当てていたが、本当に倒れてしまうのではないかと心配するくらいだった。

 岡山駅で、牡蠣お好み焼き、ホルモンうどん、ひるぜん焼そばなどを食べながら、ハイボールを飲んでから、京都へ戻った。いやぁ、良く食べた二日間だった。
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