第211話 想夫恋 徒然草214

文字数 376文字

□想夫恋(そうふれん)という楽曲は、女が、男を恋ふるゆえの名ではなく、本来はというと、相府蓮(そうふれん)といい、文字が似通っているからである。晋の王倹が、大臣として家に
蓮を植えて愛せし時の楽曲である。これより大臣を蓮府という。廻忽(かいこつ)も廻鶻(かいこつ)というものだった。廻鶻といって、未開地である夷(えびす)という強い国があった。
その夷が、漢に服従して後に、漢に来たりておのれが国の楽曲を演奏させたものである。
※想夫恋は、日本では男を恋する女心の曲とされ、小督局(こごうのつぼね)が、高倉天皇の愛を偲んで弾箏したという。相府蓮は、晋の王倹大臣が家に蓮を植えて愛せし時の楽曲であるのですね。廻忽は、唐楽の楽曲名であり、廻鶻は蒙古地方で、唐時代に栄えた部族・ウイグル。紛らわしい。よく似ていて間違い易い。似て非なるものなのでありましょう。
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