第59話 奥深き道を楽しむ 徒然草174

文字数 364文字

□小鷹に対して良い犬が、大鷹に対して使ってしまうと、小鷹には悪くなるという大に付いて小を捨てるという道理であり、まことにその通りである。人の生きる道には多くの物があるが、仏道を楽しむより奥深い物はない。これが、まことの大事なのである。一度、仏教の道を聞いて、これを志す人は、仏道にとりつかれて、他の仕事など廃業してしまうだろう。愚かな人といえども、賢い犬の心に劣ることはあり得ないのである。
※大は小を兼ねるというのはよく聞く。その喩えではなく、小鷹に慣れ使われていたのが、大鷹に使われ出すと、その醍醐味というか、本当の面白さを体得してしまい、低レベルのものが、馬鹿馬鹿しくなり、手を抜いた仕事をするようになるという喩えだろうか。人生で仕事は色々あるが、仏教の道をかじりだすと、他の仕事がつまらなくなるということだろうか。
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