第180話 亢龍(カウリヨウ)の悔い 徒然草83

文字数 404文字

□竹林院入道左大臣殿は、太政大臣に上がられるのに、何の滞りもおありではなかったが、
「珍しくもない。一上ともいう太政大臣でやめておこう」といって、出家し給わったのである。洞院左大臣殿は、このことに納得されて、相国とも唐では言った太政大臣になろうという望みをを抱かれてはいなかった。「亢龍(カウリヨウ)の悔いありの諺:天上へ昇りつめた龍は悔いがある」とかいわれている。月満ちては欠け、栄華を極めると次に必ず衰えがある。万事、先の詰まってくると、破れてしまうということが近き道であるのである。
※天高くまで昇りきった龍を亢龍(カウリヨウ)という。栄華を極めると、次には必ず衰えがあるので慎めよ、という譬えである。同じことを歴史は繰り返す。平清盛も存命中はは龍だった。太閤秀吉は本人が生きている頃は龍だった、田中角栄は生きているうちに投獄されたがも当てはまるのだろうか。庶民にはあまり関係ないかもしれないけれど。
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