第84話 久我内大臣まともでない 徒然草195

文字数 317文字

□ある人、久我の畦道を通っている、小袖の下着に上袴の下にはく袴を着た人、木造りの地蔵を田の中の水に押し浸して、丁寧に洗われていた。理解しがたく見ていると、狩衣を来た男2・3人が出てきて、「ここにいらっしゃいましたか」とてこの人を連れて去って行った。久我の内大臣にてぞおわしける。まともなときには、特別優れていて、格別高貴な人でおわしけり。
※田圃の畔で、木仏を水に浸し洗っている下着姿の人、どう見ても農民ではないやんごとない人が、泥にまみれ何をしていらっしゃるのか、我々には合点がいかない。警備のひとが数人、その高貴そうな人を連れて行った。少し認知症になった高貴な人も、当時でもいらっしゃったに違いない。
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