第36話 老人と芸  151

文字数 566文字

□ある人いわく、50歳になるまで上手にならない芸は捨てた方がよい。励んで習っても将来性もない。老人のことを人も笑えないはずだ。老人が衆に交わりたるも、場違いで見苦しい。大体、定年後は、暇そうにしているのが、幸せそうで良いのではないか。世俗のことに、いつまでも係わり生涯をすごすのは、愚の骨頂である。
※現在、私は老人となりなおかつ芸の一つ油絵とギターで歌謡曲をうたうのを楽しみにしている。他人の前でやるのはコロナで中止となり、絵も教室が閉鎖になり、音楽も自分で部屋だけで楽しんでいる。上手ではないが、捨てがたい。将来性のために励んでいるのではない。兼行先生の仰るのは50歳過ぎて上手にならない芸で身を立てていこうという人のことでしょうか。それなら納得であります。定年後、ひまそうにして、過ぎゆく人生を楽しませていただいています。年金制度はすばらしい。生活費のことを考えなくて良い。それには過去懸命に働いた。
□知りたいということがあっても、学び聞くとも、その趣旨を知ったならば、疑問が解けたくらいで、やめておけ。はじめから知りたいと望まなければそれが一番である。
※老人に対して厳しいですね。豊かな生活になり老人も昔と違い、健康で心身ともに元気な方が多い。何時までも好奇心を忘れずに、知る心を持ち続けた方が良いと思います。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み