第31話 兵仗の難  146

文字数 282文字

□天台座主が人相見に会われて「己には、兵仗の難があるだろうか」と尋ねられた。人相見は「仰る通り剣難の相があります」と答えた。「如何なる相であるか」と尋ねられると傷害の恐れはありますまい御身ではありますが、仮にもこのように思われ尋ねられるということは、これは既にその危うき兆しがあるということです」と申し上げた。はたして、矢にあたりて亡くなられてしまった。
※木曽義仲の襲撃の際、巻き込まれ横死したという。座宗が政治的なものに手を出していたのだろうか。本人が戦争に巻き込まれそうかと心配して尋ねるのは、本人の中にもその要因があるというのを言っているのだろうか。
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