第92話 天皇の御勘気 徒然草203

文字数 490文字

□天皇の勅命により御勘気を受けた所に靫(ゆき):矢を入れて背に負う道具を掛ける作法は、今は絶えて知る人なし。天皇のご病気のとき、大方、世の中の騒がしき時は、五条の天神に靫を懸けられる。鞍馬に靫の明神というのも、ゆき懸けられた神である。検非違使庁の看督長の背負いたるゆきをその家に懸けられていると、人は出入りしなくなる。このことが絶えてた後、今の世には、封印をしていまうようなことになってしまった
※封は「ほう」とも読み大名などの領地をいうらしい。封建制度は鎌倉時代から始まったとされる。紀元前1000年頃、中国に周が出来、各地に邑(ゆう)という共同体ができた。邑は同じ姓を持つ一族が集まり、次第に大きな邑が小さな邑を支配するようになった。周の君主はこれと血縁関係を結び支配し、国を統治するのに役立てた。
203段は天皇の勘当を受けた家にゆきを懸け、出入禁止の刑罰を実施したのだろう。兼好先生のいる時代には実施されてなかったという。封建制度の封とは違う意味で使われたのでしょうか。邑は村とも書き、江戸時代は重要な意味を持っていたのですね。
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