第195話 一言芳談 徒然草98

文字数 568文字

□尊い聖人の言い置いたことを書き付けて、一言芳談とか名づけたる草子を見ましたとき、心に合い覚えたことども。
一 してみようか、せずにおこうかと思うことは、大方は、せぬほうが良きなり。
一 後世を思う者は、ぬかみそを入れる瓶一つ持つまじきである。持経・本尊にいたるまで、よき物を持つのは、無意味である。
一 遁世者は、物が無くても、こと欠かぬよう考えて過ごすのが、最上のようである。
一 高徳の僧である上臈は下臈の気持ちで、智者は愚者のきもちで、徳人は貧の気持ちで、能ある人は無能の気持ちになりきるべきである。
一 仏道を願うといふのは、特別のことはない。閑居ある身になり、俗世のことを心に懸けないことを、第一の道とすべし。
このほかもあったけれども、覚えていない。
※一冊の書籍の中には、多くの内容が書かれている。その中から5つだけに絞り込み、記憶に印象に残ったことを取り上げている。他にもあったけれど、覚えるほどのことはなかったというのだろう。数百ページの本を読み、残っているのは、筋書だけというのが大半である。兼好先生の徒然草は1日1話読んでいるが、尤もですということが、数多くある。一度、どれが印象に残ったか書き上げてみるのも、いいかなと思っている。徒然草に出てくる京都の名所を、今年は訪ねてみたいと思っている。
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