第198話 失礼のなかの機転 徒然草101

文字数 292文字

□ある人が、任命する大臣の節会という会議で内弁という統括進行役を勤められたのであるが、記録係である内紀が持ってきた宣命を取られずに、天皇のおられる紫宸殿に上られた。きわまりなく失礼なことであるけれど、立ち返り取るべきにもあらず、思いわずらわれけるに、六位外記康綱が、衣かづきの女房に頼んで、かの宣命を持たせて、しのびやかに差し上げられた、康綱の機転のきいた行動は素晴らしい。
※社長が辞令を渡すのに、総務部長が辞令書を忘れた。秘書がすかさず、そっと部長に辞令書を手渡した。なにか例外的なことが生じたとき、頭を働かせ適切な行動をとることは、サラ―リーマンに必須の能力でもあるでしょう。
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