第187話 男か法師か 徒然草90
文字数 335文字
□大納言法印の召使っている乙鶴丸が、やすら殿という者を知っていて、常に行き通っていたところ、ある時、出かけて帰って来たのを、法印が、「いづくへ行ってきたのだ」と問うたところ、「やすら殿のいる所へ行ってました」と言う。「そのやすら殿は、男か法師か」とまた問われて、袖かきあわせて、「いかが候ふらん。頭をば見なかったです」と答えた。なんで頭ばかりが見えなかったのだろうか。
※やすら殿というからには男であり髷を結い、法師は坊主で髪をそり上げている。一目瞭然である対面し話しでもしていれば、坊主が髪のある男か、直ぐに見分けはつくはず。袖かきあわせは両袖を胸の前で重ね合わせる。身なりを整えることから、神妙な態度で相手をうやまう気持ちを表わす。と例題古語辞典には記載してある。
※やすら殿というからには男であり髷を結い、法師は坊主で髪をそり上げている。一目瞭然である対面し話しでもしていれば、坊主が髪のある男か、直ぐに見分けはつくはず。袖かきあわせは両袖を胸の前で重ね合わせる。身なりを整えることから、神妙な態度で相手をうやまう気持ちを表わす。と例題古語辞典には記載してある。