第174話  噂話しの詮索 徒然草77

文字数 286文字

□世の中で、当時、人の話題になり言い合っていたことがあり、関与していない人が、よく内情を知っていて、人にも語り聞かせ、また問いただしたりしているのも、良しとしないことだ。ことに辺鄙な田舎の修行僧などが、世間の人の噂を、自分のことのように詮索し、「どうしてこんなことまでは知っているのか」と思えるまで、言い散らすのである。
※世間で話題になっていることを、ああだこうだと批評するのは、人間の楽しみの一つなのだろうか。井戸端会議も楽しい噂はなしである。庶民はそれでいいが、修行する法師が、多少事件にかかわりがあって、吹聴いて回るのは、いかんことだと先生は仰っているのだろう。
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