第43話 凝当と魚道  徒然草158

文字数 245文字

□「盃の底に残ったものを捨てることは、どのように心得ているか」と、ある人が尋ねられた。「凝当とは、そこに凝固したのを捨てるからだと思いますが」申されたが「さにあらず。魚道なり。流れた口のついた所をすすぐのである」とぞ仰せられた。
※盃のわずかな飲み残しは、底で凝固している。それを見て、普通の人はこびり付いただけの話しで終る。更に深く考える人は、魚の通り道のように、道を残し、再び戻ってくる習性があるのに、こじつけて酒飲みは、再び酒を飲みたいという印で残していると推察するのでしょう。
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