第118話 心なぐさめられるもの 徒然草21

文字数 564文字

□様々なことは、月を見ると慰められるものなれ、ある人が、「月ほど面白いものはない」と言い
また一人「露こそしみじみとした趣があるものだ」と争うこそ面白いものだ。機会があれば、何か趣向を感じるものである。月や花は尚更のことで、風のみこそ人に心はつくめれ。岩にくだけて清く流れる水のけしきこそ、時をもわけることなくすばらしい物だ。「沅や湘川は日夜東に流れ去っていく。愁いある人のためとどまることは、少しも無い」という詩を見て、感動した。ケイコウも「山や沢で遊びて、魚や鳥をみれば心が楽しくなる」と言えり。人遠く、水草清き所に彷徨い歩くことほど、心慰められるものはない。
※月も見る時期によってすばらしい物だが、露が葉っぱ乗っている時期も感動的だ。そのタイミングが大切なことである。風吹く気色も、時には趣もあるが、台風などはただ怖いだけである。人里はなれて、水清き場所で、のんびりすれば、日頃の多忙な生活を暫しの間、忘れることが出来る。現代人はまた日本人は働き過ぎなのかもしれない。ゆうゆうと生活をするゆとりを忘れ、稼がなければと走りまくる。金がすべてという人もいる。時間を大切に使うことも必要。時間の無駄遣いをしないといっても、やっていることがみんな無駄じゃ無いのかという人もいる。無駄なことは、人によって考えが違うのかもしれない。
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