第47話 鳥類虐待法師 徒然草162
文字数 402文字
□真言宗の遍照法師は、池の鳥を日頃飼いならし、堂の内まで餌を撒き、戸一つ開けると、数えられないほど入り籠った後、自分も入り、戸を閉め、捕らえながら絞め殺した。おどろおどろしく外に聞こえるのを、草刈り童が聞いて、人に告げた。村の男達が入って見ると、大雁がバタバタあえぐ中に、法師も交じって、打ち倒し、首を捩じ曲げ殺していた。この法師を捕らえて、検非違使庁へ差し出した。殺した鳥を頸に懸けさせて、禁獄させた。基俊 大納言 別当の時にあったことだ。
※堀川基俊は鎌倉時代の公卿で、この事件は中納言別当(1285年)に補された時のことで、直接携わったのではないらしい。大納言は1291年に就任し、翌年辞したという。第128話「生類を憐れむ心」にあった様に、生き物を殺し傷め闘わし、遊び楽しむ人は、畜生残害の類である。雁を絞め殺すのは、当時は罪になったのかもしれない。
※堀川基俊は鎌倉時代の公卿で、この事件は中納言別当(1285年)に補された時のことで、直接携わったのではないらしい。大納言は1291年に就任し、翌年辞したという。第128話「生類を憐れむ心」にあった様に、生き物を殺し傷め闘わし、遊び楽しむ人は、畜生残害の類である。雁を絞め殺すのは、当時は罪になったのかもしれない。