第148話 水車作りのプロ 徒然草51

文字数 317文字

□亀山殿の御池に大井川の水を引き入れられるため、大井の土民に仰せつけられ、水車を作らせられた。多くの代金を下されたので、5日くらいで作り出して、水車を川に懸けたが、いっこうに回転しない。かれこれ修理したけれども、終には、回らないで、役にも立たず立っていた。そこで宇治の里人を召集して、こしらえさせたところ、手際よく組み合わせて作り、進ませたところ、思うように回転し、水を汲みいれることが出来、見事なものであった。何事につけてもその道を知れる者は格別なものであることよ。
※餅屋は餅屋ともいう。専門家は目の付け所が違うし、工夫もいろいろするのだろう。大井の人は出来た水車を使うことは得意とするだろうが、作るのは専門外ということだろう。
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