第71話 干鮭 徒然草182
文字数 313文字
□四条大納言隆親卿、干鮭といものを天皇の食事に進められたのを「このような異様な物、お出しすべきではあるまい」と人が申すのを聞いて、大納言、「鮭という魚、お出ししないというのもあるが、鮭の白干し、なんで問題があるのだろうか。鮎の白干はお出しするではないか」と申されました。
※四条大納言隆親卿は後鳥羽上皇、後堀河天皇の近臣だった。後堀河天皇は病弱であり23歳で崩御した。供御に気を使われていたのでしょうが、大納言は鮎の白干を出すから、鮭の白干でもいいのではないかと申されたのでしょう。当時、庶民は米と味噌汁と漬物だけの食事が普通だったのでしょうが、高貴な方はおかずに野菜や魚を食べられたのでしょう。
※四条大納言隆親卿は後鳥羽上皇、後堀河天皇の近臣だった。後堀河天皇は病弱であり23歳で崩御した。供御に気を使われていたのでしょうが、大納言は鮎の白干を出すから、鮭の白干でもいいのではないかと申されたのでしょう。当時、庶民は米と味噌汁と漬物だけの食事が普通だったのでしょうが、高貴な方はおかずに野菜や魚を食べられたのでしょう。