第47話
文字数 487文字
稜佳は浅葱先生の様子を見ていましたが、やがて何かを決めた、というように小さくうなずきました。そして耳元に口をよせて、「浅葱先生、この子が私と一緒にやるメンバーってことで登録してください」と小さな声で言いました。私には聞こえましたが、マスターと一来には聞こえないくらいの絶妙な声量です。
「ああ、そう。いいよ、わかった。識里さん、よかったね。一緒にやるメンバーが見つかったんだね」と、浅葱先生は紙にペンを走らせた。
「はい。一年の」
「知っているよ。アイラ・ウィスハートさんだね」
「じゃ、お願いします」
稜佳は浅葱先生に丁寧に頭を下げると、職員室を出て行ってしまった。
「識里さん!」
浅葱先生への挨拶もそこそこに、一来が慌てた様子で追いかける。
「ま、待ってよ。何か話があったんじゃないの?」
「ないみたいね」マスターは長いツインテールをひるがえして言った。「それじゃ、私は帰っていいわよね?」
「アイラちゃん、ファミレスで美味しいスイーツでも食べながら、話そうよ、ねっ! お礼に奢るよ。食べ放題のチケットがあるんだ」と稜佳がにっこり笑って、自分の腕をマスターの腕にしっかりと絡めました。
「ああ、そう。いいよ、わかった。識里さん、よかったね。一緒にやるメンバーが見つかったんだね」と、浅葱先生は紙にペンを走らせた。
「はい。一年の」
「知っているよ。アイラ・ウィスハートさんだね」
「じゃ、お願いします」
稜佳は浅葱先生に丁寧に頭を下げると、職員室を出て行ってしまった。
「識里さん!」
浅葱先生への挨拶もそこそこに、一来が慌てた様子で追いかける。
「ま、待ってよ。何か話があったんじゃないの?」
「ないみたいね」マスターは長いツインテールをひるがえして言った。「それじゃ、私は帰っていいわよね?」
「アイラちゃん、ファミレスで美味しいスイーツでも食べながら、話そうよ、ねっ! お礼に奢るよ。食べ放題のチケットがあるんだ」と稜佳がにっこり笑って、自分の腕をマスターの腕にしっかりと絡めました。