第51話

文字数 328文字

「ちょ、ちょっと待ってよ。じゃあこの子はフラーミィで、アイラの小さい時の姿だってこと?」

 一来が割って入りました。

「ちびアイラだね」
「稜佳、やめてよ。何なの、ちびアイラって」

 マスターは食べかけのブリュレパフェを一来の前に押しやりました。

「取り皿はいらない。テーブルにもう乗らないもの。はい。一来、残りはあげる」

 マスターは稜佳が食べようとしていた、ニューヨークチーズケーキを横取りした。すべて最初に食べるつもりなので、取り分ける必要も感じないようです。三口ほど食べると、稜佳の前に皿をもどしました。

「なんでちびアイラの姿なの?」一来はまだ納得がいかないようです。

「同じ姿でいたら、おかしいでしょう。双子だと思われます。私自身の姿でも、目立ち過ぎますしね」
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